| 蔵元訪問 | 〔平成16年9月12日13日〕 訪問先:竹鶴酒造株式会社さん |
| 竹鶴酒造.。そこは新幹線の三原(広島県)から乗り換えて呉に向かう途中の駅、竹原にあります。 呉線と呼ばれる線路は、ず〜と瀬戸内海に沿って走っており、外の景色に気持ちが和み、これが瀬戸内の情景なんだと旅人を一瞬の内に車窓へといざないます。 夏に終わりを告げ、秋の気配がそこはかとなく漂いはじめた9月も半ば、日差しにも柔らかさが感じられます。 そんな穏やかな気分に浸っていると、竹原に到着です。 |
| 第八回 小笹屋竹鶴呑切(のみきり)会に参加してきました。 ちなみに呑切とは・・伝統的な寒造りにおいては冬に造られた酒は春に火入れの後、眠りにつきます。 その貯蔵中の酒を採取して、健全に貯蔵されているか(火落ちしていないか)検査したり、熟成の具合 を調べたりすることが呑切という行事です。 呑(のみ)とは容器(桶、タンク)についている口のことで、酒を出すために呑を開けることを呑を切ると いい、呑切(のみきり)の名はそれに由来します。 |
| 石 川 達 也 杜 氏 |
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タンクの前で、参加者に色々と酒の造り等を説明している石川達也杜氏です。 ちなみに彼は今年40歳を向かえられるとの事で、杜氏になられて8年の歳月が流れておられる訳ですが、その一年目から取引先を始めとする関係者を集めて親睦を超えた酒文化に寄与する会を、彼独特の切り口で開催されてこられました。 私はようやく8回目にして都合が付き参加することが出来ました。 (注)写真のタンクは仕込み用です。 貯蔵タンクではありません。 ゴメンナサイね。 |
| 醸 造 用 井 戸 |
〔仕込み水〕 仕込み水は、平成7年(1995)年に蔵の中にボーリングをして掘った井戸水を使っています。 最初は60メートルくらい掘れば水脈にぶつかるだろうと思って始めたそうですが、なかなか水は出てきてはくれなくて、結局126メートルで水脈に当たったそうです。 この湧いてくれた水は、アルカリ性硬度2の軟水の仕込み水としてこの蔵の酒造りに貢献してくれています。 水の温度は年間を通じて17.5℃だそうです。 冬は逆に暖かく感じるので、なんと洗米や浸漬には汲み置いた水を外気温くらいの約10℃にしてから使用するそうです。 そうしないと、米が割れたりすることもあるそうです。ホント、酒造りって神経のいる大変な作業ですね。 美味しい酒!!この一言の為に細心の注意が払われるのです。 |
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| 左が石川杜氏、右が私です。 にっこりといい顔で撮れているでしょ。 それだけ気分の良い会であった証拠です。 |
「観音さんに護られているから、いい酒が出来んわけがない。」 と社長の竹鶴壽夫氏はおっしゃいます。 <蔵の裏手に在る西方寺の普明閣(ふめいかく)> |
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| 酒造好適米「雄町」の契約栽培をしている「 | 宿根(すくね)」の田圃です | この人が栽培者の奥元さんです。 |
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何せ、あのすごい台風16号と18号の後に訪れたので、もっと稲が倒れているんじゃないかと思っておりましたが、ご覧のように立派に穂が垂れていました。 正に、バランスの取れた米造りがされていればこそと感心しました。 この米があの宿根雄町純米原酒になるのかと思うと、日本の風土に育まれた恵みを感じます。これって日本人のDNAがなせる業なんでしょうか。 |
| 日本酒は米から造られます。食と農との連携がなされなければこれは出来ないことです。 上の写真、田圃の状況を石川杜氏に説明する奥元さんですが、こうゆう光景が酒造りの第一歩であり、この米の状態を見て今年の酒造りの設計がなされます。 この写真から伝わってきませんか? この2人、ただの農夫と杜氏ではないことが。「美味しい酒を造って欲しい、だから俺はいい米を作る。」そう言っているように見えませんか? |
田圃を見学した後、少し曇ってきましたが、この田圃のある山の頂上まで登ることが出来、眼下に竹原の町と瀬戸内海を眺めて参りました。 標高450メートルです。 晴れていればこれはもう絶景ですよ。 ちょっと残念ではありますが、その雰囲気を左の写真ですこしでもお分りいただければと存じます。 |
御加護ありしや瀬戸内の、山海の恵みか旨し酒。
by 横地慶風
| (旅の終わりに) 呑切会に参加しました、と書きながら会そのものの様子をお伝えしていないのですが、ご容赦ください。 呑切会では、竹鶴酒造さんの貯蔵タンク別にお酒を利くことが出来ます。 親睦と酒文化への貢献を掲げたこの会では、決して取引の為だけの試飲ではなく、試飲した酒の感想を伝えて蔵の今後に役立ててもらい、こちらも日本酒の真髄に少しでも触れることが肝心なことだと考えています。 我々酒販店が日本酒を知ることは、皆様に本当の美味しい日本酒をご案内する為には欠かせない事です。 日本酒、それは日本の心。 日本の心が醸す芸術品。 僕はそう思っています。 実際、造られているその土地へ行くと、気候風土を肌で感じられます。 酒づくりは米づくり。米づくりは土づくり。土づくりは人づくり。 そんな格言めいた言葉が浮かんできます。 これらが総合的に絡み合って、素晴らしい日本の文化としてのお酒が生まれるのでしょう。 酒屋慶風が、惚れた日本酒。小笹屋竹鶴。ぜひ、ご賞味ください。 |