酒屋慶風/美味しさのかたち

【イチローのバット】

NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」と言う番組でのイチロー。
  (2008年(平成20年)1月2日放送)

彼のバットの話に興味が湧く。

彼の使っているバットは、一般的な価値基準でいうところの良いものと比べて「少し細身で、ボールが当たるポイント(いわゆる芯)が小さく、しかもそれがバットの先端にあるためとても扱い難いバット」なのだそうです。

何と、彼とこのバットとの出会いは、オリックス時代、まだプロで活躍しだした頃に岐阜県に在るバット製造工場を訪問した際にたまたま手にした一本のバットに

「これだ!!」

と直感が働いたそうです。

   女性アナウンサー「なぜ、このバットに?」

   イチロー 「答えられない、これだと感じたからです。」

この素直な感性。

そんな、普通では扱い難いであろうバットがイチローの身体の感覚にピッタリ合った。
そして、10数年後の現在もそれと同じものを使い続けている。

こんな神がかったような偶然は、まるで作り話みたいだけれど、そんな出会いをも引き寄せるところが天才の天才たる所以なのかもしれません。


酒の味も、飲み続けていただけるような味でこそ本物なのでは。
そこにはやはり「言葉や理屈の要らない美味しさ」がある。
そこにこそ、酒の味わいの真髄があるのでは。

天才イチローの直感も美味しい酒に出会った感激も同じ感覚だといいですね。



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