| 酒屋慶風/美味しさのかたち 【あなたがない】 歌手の「和田アキ子物語」という番組をテレビで見ました。 (2008年(平成20年)6月) 彼女には「あの鐘を鳴らすのはあなた」という代表曲があります。 作詞は大御所 阿久悠。 番組の中で、彼女はこの「あなた」とは誰のことを指すのかと阿久悠に問う場面があります。 「それは君が今まで出会ってきた人すべてであり、感謝と思いを託せ。」と答えます。 このドラマの中で一番気になった場面です。 あなたへの思い。 今、これがない時代だと思います。 美味しい酒を造りました。 ・・・ あ、そう。 これで終わりです。 造っている人が自分で飲んで、美味しい、と言ってみても・・・。 誰が飲むのか。 この事を分かっているのだろうか。 ぜひ、皆さんに評価してもらいたいのです。 この気持ちが無くなってきているように感じます。 どんなに美味しい酒が出来たと思っても、飲み手への思いを無くしたら本物の商品には成り得ません。 貴方に飲んでもらいたい。 そんなメッセージが伝わってくる酒がいい酒だと思うのです。 和田アキ子物語でもう一つ気になった場面があります。 それは、新人時代に先輩から大女とからかわれ、いじめを受ける場面。 それを涙をこらえてぐっと耐える。(別からの視点からだと、ぶん殴ったろか、を我慢した。) そこに優しい先輩歌手が現れ、「よく我慢したわねえ。えらいわ。がんばってね。」と励まされる。 人は涙みせずに大人になれない。 (サザン、桑田のTSUNAMIの歌詞にあるのですが・・。) 受け止める。そして、我慢する。涙をみせずにね・・。 今の人はこれが出来ない。 優等生もそうでない人も・・。 美味しい酒を造った。しかし、味わいは別なのである。 つまり、いわゆる美味しい酒と飲み手の感性からくる美味しい味わいとがイコールにならなければ本当に美味しい酒とはならないのである。 理屈ではない。 これが判るには、やはり、涙なくしては理解できないのではないだろうか。 |
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